「陽性です」
2021年8月22日(日)の夜に保健所から電話が入り、コロナ感染者の仲間入りになった。
爆発的なコロナ感染の報道がされてから、1年半ほど経った。
基礎疾患持ちということもあり、人との交流やイベント、講座などの外出に人一倍気を使い、決してコロナを舐めてはいなかった。
ここのところの外出は、「スーパー(セルフレジも積極的に使用)」「コンビニ(セブンの半自動)」「受付・会計などを自動化して、アルコール拭きなどを徹底している寿司屋」「お墓参り」くらいだ。
スーパーやコンビニのかごやカートなのか? 寿司屋の醤油容器とか湯呑み? 検討をつけるにしても接触は少ないはずだった。
最後の外出は、お墓掃除だったが、誰とも接触はない。この時にはすでに墓石にもたれかかってぐったりはしていたが、まさか墓石が罹患していたわけでもあるまい。
ワクチンも基礎疾患があるという特例で、一般の方々よりも1週間早くハガキが来て、速攻予約した。
しかし、8月11日(水)に1回目を接種して、9月1日(水)予定の2回目は間に合わずに罹患してしまった。
初めは咳の症状から始まった
★8月16日(月)に咳が出ていた。発症日から【0日目】からカウントするが、報告の時に混乱していて次の日の発症認識で言ってしまった。あえて、報告のままで行くことにした。
【0日目】8月17日(火)咳の症状(ぜんそくの薬で対応)
【1日目】8月18日(水)咳の症状(ぜんそくの薬で対応)
【2日目】8月19日(木)咳の症状。次第に、喉の違和感、お腹の違和感、食欲低下、鼻詰まり。23:00ごろの体温36.7度(平熱36.2度)
この時点で、「もしコロナに感染していて出かけたら……他の人に感染してしまう」と思い、最寄りの「A病院」のホームページを確認し始めた。
病院で抗原検査「陽性」の判定が出る
【3日目】8月20日(金)8:00の体温37.5度と、確実に発熱した。
事前に症状の電話を「A病院」にしてから来院の指示を仰いだ。新型コロナ感染の疑いがある場合、感染拡大防止のため直接病院へ行ってはならないのだ。
「駐車場に着いたら赤い三角コーンをどかして、そこに駐車後に電話してください」
車の窓越しに看護師さんが現れ、問診後に「抗原検査」と「PCR検査」。抗原検査は15分ほどで「陽性」の判定が出た。
その後、車から出て、新型コロナウイルスに感染している患者の専用診察部屋に通され、以下のように診察を受けた。
「抗原検査は陽性の判定でした。ワクチンの1回目を打っているから、この症状で治ってるのかもしれません」
「ワクチンの1回目は8月11日(水)なので、副反応の期間は抜けていますね」
「2回目のワクチンは9月1日(水)ですか。中止ですね」(←これは自分でキャンセルする必要がある)
「後日に保健所から連絡が来るPCR検査も「陽性」になると思われます。これから自宅へ帰ったら、外へは一歩も出ないでください」
(※ワクチンの副反応期間が抜けているのかどうかは、自分自身では分からないので、ここでは、そのまま話された内容だけを記す)
消炎剤と整腸剤、解熱剤を処方され、そのまま帰宅した。
【4日目】8月21日(土)症状変わらず。
保健所からPCR検査「陽性」の電話
【5日目】8月22日(日)まず、病院からPCR検査「陽性」だったという連絡が電話でくる。
その後、間も無くして保健所からPCR検査「陽性」という連絡があった。
そして、今回は「体調の確認だけ」ということだ。正式な連絡は後日になる。パルスオキシメーター(動脈血酸素飽和度を測る機器)は持っていないと言ったら、職員が自宅へ届けてくれるとのことだった。
保健所もコロナ患者数が多すぎて、リアルタイムに対応できておらず、2・3日前に陽性となった方々に正式連絡をしているという状況。
電話口の職員の後ろから、何本も電話をしている声が沢山漏れ聞こえていた。普通にこれは異常事態だと感じ震えたのを覚えた。
※パルスオキシメーターについて分かりやすい医師ブログを見つけたので参考に
ちなみに、病院で使われていたパルスオキシメーターは「NONIN」製品だった。
ようやく正式に保健所から連絡が入る
【6日目】8月23日(月)症状は続き、頭痛が加わった。時間帯によって具合の良し悪しがある。
保健所の職員さんが持ってきてくれたパルスオキシメーターで測った酸素飽和度は95%。調べるところによると高齢者の平均と書かれてあった。
普段の平熱は36.2度だが、現在の体温は37.3度。今回処方された解熱剤として10回分のカロナールは朝で切れた(飲みきりでOKとの指示)。
ようやく保健所から正式な連絡が電話で来た。
・8月17日(火)の発症日を0日として、そこから10日間に問題がなければ自宅隔離の解除となる
・解除条件は「8月25日、26日、27日」の3日間で
「①解熱剤を飲んでいない状態で熱が下がっていること」
「②咳の症状が落ち着いていること」
・毎日することとして、午前10時前後(9:30〜10:00)に1日1回、保健所に健康観察の電話を入れる
・後日、「消毒命令文書」「就業制限通知書(混んでいるので1ヶ月後ほど)」が送られてくる
・外に出られないので、8月26日ごろになってしまうと思うが自宅療養食が宅急便で配送されます(希望者)
【7日目】8月24日(火)体温37.7度、酸素飽和度95%。保健所に健康観察の電話をする。
頭痛、眼精疲労、発熱のため、1日中寝ていたが回復せず。朝、昼は食べられず、薬のみ。夕方にようやく蕎麦と枝豆を食べる。夜にオートミールに牛乳をかけムリやり食べた。
一気に容態が悪化してきた
【8日目】8月25日(水)体温37.4度、酸素飽和度93%。保健所に健康観察の電話をする。
15:30ごろに保健所から電話があった。朝の健康観察時の状態が思わしくなかったので症状の確認とのことだ。
その時は分かっていなかったが、酸素飽和度93%というと「焦り始めるところ」という数値のようだった。
酸素を投与した方が良い目安は「93%〜94%」とのことだが、現時点での医療状況を考えると、これくらいでは入院とはならないと思っていた。
昼間に安定していた咳も、21時ごろになって激しくなってきた。咳をしたら息は吐けるけど、吸うことができない。やっとのことで、パニックにならないように、少しずつ気道の隙間を開けるように呼気を取り入れる。
咳がなるべく出ないように、身体中の筋肉に力を入れくらい出ないと、呼吸を落ち着かせることはできなくなってきた。
ベッドで横になりながら、初めて「これが走馬灯なのか」という感じの、人生振り返り映像がイメージで流れてきた。
ちょうど俳優の千葉真一さんがコロナで亡くなったばかりであった。本人もまさか、自分が今死ぬとは思わずに逝ったのかと思ったら、自分もいつ逝ってもおかしくはないなと思い始めた。
夜になると体温が一気に38.4度と急上昇していた。
一時、症状は安定していた
【9日目】8月26日(木)体温37.0度、酸素飽和度95%。保健所に健康観察の電話をする。
生きてる。
昨夜の症状を説明したが、
「咳止めの薬と解熱剤しか対応策がない。咳と熱が治れば症状が安定するので、投薬で様子を見る。それでも改善が見られないようなら、保健所側で改めて検討する」
とのことだった。体温も酸素飽和度も入院レベルの状態ではなく、自宅療養レベルなのだろう。世の中の状況は、このレベルで入院したら恐らくもっと重症患者が助からないだろうから仕方ないと思う。
午後に保健所から電話がかかってきた。酸素飽和度が一時92%だったと報告したからなのだろうか。しかし、電話がかかってきた午後という時間帯は、比較的咳と熱が落ち着いているのだ。現時点での症状を正直に報告する他はない。
明日の朝に健康観察として電話をすることになった。
ようやく自宅療養食が届いた
コロナ発症9日目にして、ようやく自宅療養食が届いた。本来、順調であれば、薬を使わずに症状がなければ経過観察2日目だ。
しかし、まだ回復はほど遠い状況で、外に出られないので、本当に本当にとても助かる。
陽性者一人分の自宅療養食
・大きな段ボール1箱:ペットボトルのジュースやお茶、パックの野菜ジュース、レトルトご飯、味噌汁、パウチのおかず、缶詰、カップ麺、スープ、パスタ、パスタのふりかけ、クッキー、チョコレートなどの食料品。
・小さな段ボール1箱:ボックスティッシュ、キッチンペーパー、ポリ袋、ポリ手袋などの衛生用品。
このような手配も大変だろうに。本当にコロナに関わる仕事に携わっている方々には頭が下がる思いだ。
まとめ
注意深く生活していたところから、発症〜自宅療養まではこんなところだ。
次回はついに「入院へ」向かっていく。
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