前回まで、「ついに新型コロナ感染しました(発症から自宅療養まで)」「ついに新型コロナ感染しました(入院中の経過)」を書いた。
プライバシーなどの観点からも、院内の撮影や録音とSNSなどの投稿は厳禁なので、具体的な病院名や場所などは記さない。
状況などだけについて書いていく。
日々の入院生活
ここからは入院中の経過で、1日に計測は何回もあるが、数値などの情報は散らばると分かりづらくなるので大体まとめておく(血糖値は重要なので可能な限り全て記した)。
コロナの病棟では24時間体制で状態を観察している。夜中にも定時になると、夜勤の看護師が寝ている間にも酸素飽和度を目視で実際にチェックしにくる。
薬を飲む時間にも都度、持ってきてくれて、その場で飲むようになる。患者は名前と生年月日を言って、処方箋と薬を注意深く確認して、その場で飲んでいく。
体温、酸素飽和度、脈拍、血圧、胸の音の確認など。記録しきれなかったところもあるが、できるだけ残しておきたいと思う。
【11日目】8月28日(土)体温37.7度、酸素飽和度96%
6:30に採血。熱が下がらず「氷枕」を使う。酸素飽和度が安定したため、酸素吸入ストップした。
9:00過ぎに「酸素飽和度が92%を切った」との話があり(24時間モニターしているため)。今までで一番低い値となり、酸素吸入再開。
抗ウィルス剤の点滴、各種服薬、ステロイド剤、インスリン注射などを投与される。
針を刺されるのが嫌いだが、点滴の針はつけっぱなし、インスリン注射、血糖値計測による針刺し1日3回……また別の恐怖の日々が始まっている。
午後に、ICUから通常のコロナ病室へ入った。
【12日目】8月29日(日)体温36.5度、酸素飽和度97%、血糖値133→235→223
喉の痛み若干あり。点滴、飲み薬。血糖値が200以上と引っかかってしまったのでインスリン注射を受ける。
【13日目】8月30日(月)体温36.5度、酸素飽和度97%、血糖値135→229→204
点滴、飲み薬。24時間じんわり効くインスリンに変更するとのこと(あまり良く分かっていない)。血糖値は200を超えないようにしていきたい。
点滴が終わってから、久々と思えるくらい点滴の針を抜いてもらえたので、洗面所で久々に洗髪をして、髭剃りをした。
洗面所では洗髪ができるように、シャワーと全身洗えるシャンプー&ボディシャンプーを置いてくれている。
【14日目】8月31日(火)体温36.6度、酸素飽和度96%、血糖値136→239
0:00の消灯後、懐中電灯で看護師往診で、酸素飽和度と脈拍を確認。どうやら夜中に24時間モニターを無意識に外してしまっていたようだったので装着。
6:20に採血。夜中の酸素飽和度が良かったので、24時間のモニターが外れた。これからは小さいパルスオキシメーターでこまめに見ていく。
今日はシャワーの日ということで(人によって日が違う)点滴の針を外してくれていたようだった。久々のシャワーと着替えができた。
再び、点滴の針を装着して点滴、飲み薬、インスリン注射。咳は止まらず出続けている。
血液検査の結果が出た。PCR値が0.5(基準値は0.3)で、酸素吸入も昨日で取れ、酸素飽和度も順調。抗ウィルス剤の点滴も行っているが、明日からは打たなくても大丈夫そうだと言われた。
【15日目】9月1日(水)体温36.8度、酸素飽和度97%、血糖値145→202→312
点滴、飲み薬、インスリン注射(2種類)。
咳が止まらず、昨夜はたんが出て寝づらかった。適宜、薬を追加しながら様子を見ていく。
ステロイド剤は10日くらいを目安に考えており、その際に上がる血糖値をインスリン注射で対応しているが、明日か明後日には飲み薬に切り替えて様子を見ていきたいとのことだった。
が、しかし、結果としてインスリン注射は継続されていく……。
【16日目】9月2日(木)体温36.7度、酸素飽和度97%、血糖値144→247
飲み薬、インスリン注射。点滴は昨日までで終了となり、夜にようやく点滴の針が外れた。針を刺しても逆血がないなどで刺し直しがあったり、本当にきつかった。
夜中に、たんが気管にハマり咳き込む。
「何かあったらすぐにナースコールしてください」と言われているが、夜中にナースコールを押すことを躊躇してしまう(通常もだが)。
相部屋(4人収容のところ2人しか入れていない)なので、向かいで寝ている患者への影響を考えてしまい、どうにか治ったのでやり過ごせた。
医師の回診時に、次回の採血結果にもよるが、ようやく9月7日(火)を退院の目安と話が出た。まだまだ咳も激しいので、様子を見ながら焦らないようにとのことだった。
【17日目】9月3日(金)体温36.4度、酸素飽和度97%、血糖値127→124→204
飲み薬、インスリン注射。
朝に採血した血液検査の結果を医師より聞く。
血液検査の結果、数値も良くなってきている。9月6日(月)にはステロイド剤も中止できそう。明日からはインスリン注射をやめて飲み薬だけにします。退院と同時にインスリンも終わらせて良いと思っている。
9月7日(火)には退院できるかな。発症も来週で2週間が経ち、人に移す危険性もない域まできている。咳止めと痰切りの薬は持ち帰り。
ようやくここまで来ることができたが、最後までどうなるか分からないので油断はせずに静養に専念するように身を引き締めた。
入院して2回目のシャワーと着替えができた。
また、同室の患者が退院した。すぐに次の患者が運び込まれてきた。今日は新規の入院患者が2名追加されるような話が聞こえてきた。
【18日目】9月4日(土)体温36.5度、酸素飽和度97%、血糖値135→139→198
飲み薬。ようやくインスリン注射はなくなった。
そしてついに、医師より退院日程についての具体的な話があった。
9月7日(火)の退院と話したが、「病床逼迫」のため1日退院を早めたいと思っている。
退院までは薬はしっかりと入れ切る。ガッツリと血糖値が上がる薬も飲んで、その血糖値を下げる薬も中止して問題がないところまで来ているので大丈夫だろう。
こうして話していると、日に日に咳も減ってきている。入院後の咳とたんの薬を2週間出しておくが、そこまで飲まなくても大丈夫だとは思う。
世間で言われている後遺症については不明だし、そんなに出ることもないという状況。何かあれば適宜相談ということでいきましょう。
咳は残っていて、まだ正直怖いというのもあるが、症状は安定してきて良くなっているという感覚が確かにある。
「病床逼迫」ともなれば、現時点で優先度が高い患者を一刻も早く入院させてあげたほうが良いに決まっている。二つ返事で退院を一日早めてもらうことで話が進んでいる。
後遺症については、今までの病状の方が心配だったので頭の中からすっかり抜けていた。
雑多なネットの情報やマスコミの報道よりも、現場の最前線で新型コロナウィルスに感染した患者を目の前に戦ってきた医師が見てきた言葉なので、信頼できる。
まとめ
入院日から9日経った今を、まとめて振り返ってみた。
入院当初は全身に力が入らず、ほとんど動けず寝たきり状態だった。
今も咳と息切れはあるし、自宅療養からほとんど寝ているので筋肉が細くなってきているのが見てわかるほどだ。
でも、血液検査の結果、定時に測る各種数値、体調の確認などの状態を細かくチェックしながら薬を投与してくれて、何よりも24時間体制で見てくれたお陰で、起き上がれるようになるまで、回復に向かっている。
医療従事者だけでなく、応援してくれている方々にも心から感謝しております。
次回以降は、まだ「最終日」が残っているのと、「退院」「退院後」についてや「入院生活での様々なこと」などの詳細をプライバシーに細心の注意を払いないがら記していきたい。
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