以前、昭和初期の浅草が舞台になった「黄昏のボードビル」(斎藤憐 作)という芝居に出演。
その時に、明治、大正、昭和初期の浅草を調べていくにつれ、浅草が大好きになりました。
その脚本の中のセリフに、
北黎「先刻後存知、ハト屋の二階からずっと見てたの。」
架空のお店なのかと思っていたら、しっかりと実在していました。
この芝居の舞台は「昭和3年3月15日から昭和7年3月」まで。
ハトヤが開店したのが昭和2年(西暦1927年で、なんと90年超え)。
このセリフの時期が昭和5年11月なので、開店間もない舞台ですね。
現実と虚構が合わさっても、その当時の華やかな浅草を想像するだけでワクワクします。
ハトヤの名前は、先代が観音様のハト(浅草寺は観音様)にあやかって付けられたそう。
時が止まって・・・
ここ数年の浅草は、高層の新しい建物や、他の土地でもよく見るお店が乱立してきました。
外国の旅行者もひしめき合っていて、外国人を見ない日はありません。
そんな喧騒の中、時が止まっているようなお店、それが「珈琲ハトヤ」です。
小さいディスプレイの中に、食品サンプルや小物たちが。
近くに合羽橋商店街があるので、そこで仕入れてきたんだろうな。
昭和レトロ!
閉店が早い!さすが!!(何が?)
5時過ぎなので、ギリギリセーフ!
店内に足を入れると、浅草の喧騒の中とは空気がガラッと変わります。
ものすごく懐かしい感じで落ち着く。
バケツがお客に見えるところにあるのも愛嬌ですね。
ちょうどいい狭さ。
お客さんは、男性おひとりさまと女性2人。
お冷はオーソドックス。
味は残念ながら美味しいです。
東京の水は美味しいし、ペットボトルで市販されているくらいだし。
こういうレトロな喫茶店のお冷は、カルキ臭くてマズイほうが似合う。
(どうでも良い情報ですが、千葉県柏市の駅前近くに、信じられないくらいすごくマズイお冷を出すところがあります)
5時過ぎに入店して5時30分に閉店なので、勝手に気を使って食べ物は注文せず。
これまた懐かしいミルクセーキ(2018年10月現在 500円)だけを注文。
厨房でミキサーを回しているところが見えました。
常温のジュースを氷が入ったグラスに注いだようで、ジュースの常温と氷の冷たさが混ざり合って、作りたての感触がたまりません。
またまた、いらない気づかいで一気に飲み干しました。
懐かしく美味しすぎる!
次回はサンド系をいただきたいな。
そして、ドリンクに「ゆであずき(500円)」が。
すっごい気になる!大好きなゆであずき!なに、ドリンクって!!!
さらに、ドリンクメニューに紛れ込んで「ホットケーキ(600円)」ってなに!!!
素敵すぎる、ハトヤ!!!!
そして、俳句が。
誰が詠んだか、書いたかも分からないし、微妙にズレているのも味があっていい。
何だろう、レトロなものは何でも許せる。
けど、この後、男女1組が入ってきて、
お店の人「5時半で閉店ですけど大丈夫ですか」
男の人 「タバコ吸うだけだから大丈夫」
このセリフで、速攻500円会計して店を後にしました。
レトロはOKでも、タバコはちょっとムリかな・・・。
珈琲ハトヤ
https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13076130/
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